今月のコラム

    【不動産小口化商品の概要】
Q. 資産運用及び相続対策として、単身向け分譲マンション又は不動産小口化商品の購入を検討しています。
それぞれの特徴を教えてください。

A. まずは、不動産小口化商品ついて説明させて頂きます。
不動産小口化商品とは、不動産特定共同事業法に基づき、複数の投資家から集めた資金にて収益不動産等を購入し、
その不動産の運用収益を投資家に分配する商品であります。
簡単に言えば、分譲マンションの部分専有(区分所有)に対し、不動産小口化商品は全体共有ということになり、
それぞれの特徴は下記のとおりです。
※オフィス又は商業ビルの区分所有権に投資している不動産小口化商品もあります。
※不動産小口化商品については、任意組合型の特徴です。
(全部で3種類あります)

(不動産小口化商品)
 〇不動産の共同所有となり、税務上も不動産として扱われるため、
  相続税評価額は投資額を大幅に下回る(投資額の半分以下になるケースが多い)。
 〇限られた資金(1口あたりの金額は100万円から1,000万円)で、
  安定した運用が期待できる優良不動産(都心の不動産等)への投資が可能となる。
 〇分譲マンションより投資単位が少額となるケースが多く、分散投資(複数商品を購入)が容易である。
  また、贈与や遺産分割を行い易い不動産である。
 〇不動産のプロである不動産特定共同事業者が運営を担当するため、煩わしい手間がかからない。
 ×自身の意思で運用(賃貸・売却等)することができない。
 ×1口又は最少投資口数を共同で所有することができない。
 ×担保を設定することができない(基本的に自己資金での投資となる)。

  
(分譲マンション)
 〇相続税評価額は投資額を大幅に下回る(投資額の半分以下になるケースが多い)。
 〇自身の意思で運用(賃貸・売却等)することができる。
 〇担保を設定し、借入することができる。
 ×手間がかかる。
 ×投資単位が高額となる(中古物件で1戸あたり1,000万円から2,000万円)
 ×入居者が退去した場合、一定期間収支がマイナスとなる。
  
それぞれ一長一短があり、万人にとって、一方が必ず優れているということはありません。
個人的には、手間を惜しまず、自身で不動産賃貸経営を行ってみたい方には分譲マンション、
手間が少なく、又は少額で不動産賃貸経営を行ってみたい方には不動産小口化商品が適していると考えています。
尚、相続対策を考慮して投資される方の多くは、手間が少ないとの理由で不動産小口化商品を選択されます。
分譲マンションと不動産小口化商品との一番の違いは、所有形態です。
不動産投資において、所有形態の選択は重要ですが、最も重要なのは物件の選択です。
よって、物件の選択と併行して所有形態を選択することにより、ご自身に適した不動産投資が明確になると考えております。

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